新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 1

概要

新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道の地図 自動車どころか自転車同士の離合も難儀しそうなナロー県道。
それでも自動車通行止めといった類の標識がないどころか、きっちりと舗装された道は、 行政にとってはこの道を未通としたくないような、そんな必死さがうかがえる。

1-1 未通標識

新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 8 先ほどのサイクリングロード区間はすぐに終わり、何とか1車線を確保して道は続く。
峠もそろそろ近い。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 9 なんだこりゃ。


勾配標識には違いなかろうが、肝心の数値がない。
付近は記入することも憚れるほどの勾配ってわけでもないのだが・・・何の意味があるんだこれ。
今後、この付近の改良工事が完成した暁には筆を入れるのだろうか?
ダルマじゃないんだから・・・
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 10 坂を登りきったところには下り勾配の標識が。こちらも数値はない。
設置するのならちゃんと見れるようにしてから設置するべきなんじゃないのか?


ダルマの両目とも筆は入っていない・・・こりゃ完成は相当先のようだ。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 11 勾配標識からすぐ先で、ついに舗装は途切れる。
ようやく未通区間らしくなってきたぞ。

1-2 尾神隧道

新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 12 砂利はほとんど失われ、道路普請もまともにされていないようだ。
一応四輪の轍のように見えるのだが、土がむき出しになった左側の轍は洗削が進んでおり、中央の雑草地帯とはかなりの段差がある。 歩道の縁石くらいというとわかりやすいかもしれない。

上の写真からもわかるように、道はかなりの登り勾配である上に、わずかに残った砂利はいわゆる浮き砂利で、 後輪が空回りするばかりで全くトルクがかからない。一度止まってしまうとMTBといえども立ち往生である。
走り出すには足元が安定した緑の中央帯を走らなければならず、ここを走ることにした。
しかし、急な登り勾配でバランスを失い、左足を地に付いて停止しようとしたところ、
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 13 こけた。

左側の轍は洗削により10cmほど低くなっていたのを忘れていた。自転車に乗りながら停止しようとしたとき、多くの人は左足を地に付けるだろう。 とっさに右足を出せる人はそう多くない。
結局、歩道の段差から車道に左足を突っ込んだようなもので、バランスを失った体は左側に転げ落ちた。

道の左側は藪に覆われて見えなかったのだが、排水溝のようなくぼみがあり、体ごとその中へダイブ。
幸い水はなく、泥にまみれるだけですんだが、もし右側に転んでいれば、そのまま崖下へ落下することになっていたと思うと、 これも不幸中の幸いであったということか。

これに懲りた私は結局自転車を降り、押しで進むことにした。なに、目指す隧道はもうすぐそこだ。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 14 急な登りと転倒事故で割と時間はかかったのだが、実際は舗装が途切れた地点から隧道までは100メートル少々である。

そしてこれが尾神隧道西側坑口。
むう、この切り込み具合は何だ。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 15 西側坑口はがっつり削り取られていた。それが高さ10メートル以上の断崖を形成し、尾"神"の名にふさわしい威光を放っている。
これが竣工当初からなのか、坑口付近が崩落した結果なのかは不明であるが、切り通すには山は高く、 さしあたって竣工当初からこうしなければならない理由は見当たらない。

ちなみに、この隧道ができる以前はここよりやや北側に峠を越える道があったらしい。まあ、この旧道はどう考えても徒歩道規格だろう。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 16 内部は狭く、天井も低い。
全体にわたってコンクリートが吹き付けられており、さすがに主要地方道だけあって、崩落の心配は全くない。
もとい、主要地方道でこの隧道はダメだろ。

山形の廃道様の全国隧道リストによれば、幅員1.5メートル、 限界高2.9メートルで素掘りとあるので、高さはともかく、履工と拡幅工事は行われたらしい。
なお、リストには竣工年は記載されていないが、吉川町史によれば竣工は昭和3年、手掘りで掘りぬかれたとのことだ。
吉川町史にはこの隧道から自動車が出てくる写真があり、やはり未通とはしたくないようである。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 17 振り返って撮影。

両側の切り立った断崖が、まるでここが谷底にあるような印象を与える。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 18 隧道は短く、あっという間に抜けてしまう。
リストには限界高2.9メートルとされていたが、場所によっては2メートルくらいの部分もあったような気がするが・・・?
実際、天井には幾筋もこすった跡が見られた。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 19 尾神隧道東側坑口。
昭和3年の手掘りの所以か、隧道はうねうねと曲がっている。
コンクリートの滑らかさとやや赤みを帯びていることもあって、何か有機的な、動物の食道のような、そんな印象を受ける。
これで内部が全体に漏水していたら、ちょっと不気味であったかもしれない。

内部にまで植物が及んでいるところを見ると、隧道の管理はそれほど行き届いてはいないようだ。
しかし、漏水やひび割れの類はほとんどなく、隧道自体の常態は非常に良い。
幅員も普通自動車くらいなら通れる幅はあり、うねっていることを除けば通行に支障はないだろう。
新潟県道78号 大潟高柳線 未通区間と尾神隧道 20 東側坑口もわずかに切り通し区間があるが、西側ほどではない。というか、こちらもあれだけ切れ込んでしまうと、隧道自体がなくなってしまいそうだ。
隧道を抜けた先の東側は次回。
さらに、おまけ企画として板山不動尊を紹介する。アナ好きのあなたにぜひオススメ。
[ 05' 6/25 訪問 ] [ 05' 11/2 作成 ]
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