国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 2

概要

国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群の地図 「失われた坑口を探す」
まるでそれは廃道界における宝探し。
オトコノコはこういうロマンを求めている!

2-1 豊浜トンネル旧旧道 豊浜側

国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 15 ソファーゲートを越えた途端、路面には一面の枯れ草が広がる。
おそらく夏場には背丈をも越える植物が絡まってくるだろう。

路盤はやたら広く、山津波後に一時的に復旧させた際の工事基地などに利用されていたかもしれない。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 16 広場から海側を見下ろしてみると、なにやら見覚えのある場所が見えた。
あのコンクリートの基礎はそう、豊浜3号隧道の跡にあったものだ。
ここは3号隧道のすぐ上である。

旧道探索時にもお伝えしたが、古い地形図には、岩山の右側の人工的に盛り土されたあたりに、石碑の記号が描かれている。
ここからみてもそれらしいものはなく、また、後に現場を探してみたが、やはり石碑はなかった。
現道にある慰霊碑は、おそらく現在の豊浜トンネルが開通するまで、ここにあったのだろう。
ちょうど、いまだにバスと行方不明の3名が埋まっているかもしれない場所である。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 17 3号隧道を過ぎたということは、ここから山津波に巻き込まれた場所ということになる。
旧旧道も旧道同様に地すべりに巻き込まれており、その路盤はまとめて海側に平行移動した。
当然というか、地すべり地点に入った途端に、それまで続いていた路盤が不鮮明になってしまった。
何とか平場として確認できるのは、かつて一時的にでも旧旧道が復活したためだろう。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 18 ぬあー、やっぱりダメか・・・!

3号隧道上を過ぎてもわずかに続いた路盤は、すぐに消えてうせた。
ほぼ水平に続いてきた地形は、この場所でざっくりと切れ落ちている。
地すべり地帯を越えた先に続くはずの路盤も、この場からは確認できない。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 19 ざっくりと切れ落ちた路盤の底に向かって、かなり急な下り坂で道が続いているようだ。
おそらく、ここがかつて山津波の直後に階段が設けられたという現場なのだろう。
車道という使命がなかった路盤は、きわめて痕跡が薄かった。
見失わないように、底に向かって歩いていこう。
もっとも、このまま旧道に合流してしまっては、旧豊浜トンネルを探すという目的を達せないのだが・・・
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 20 残雪の残るこの場所が、かつて仮復旧として旧旧道と旧道を結んだ路盤だろうか?
全てが分厚い植物に覆われ、道の続きも判然としない。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 21 電柱!

人工物に乏しい山の中で、「感電注意」と書かれた古臭い木製の電柱が転がっていた。
やはりここは仮復旧時に使われた場所のようだ。

2-2 発見!?

国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 22 道は・・・どこいった?

地すべり地点の底のような場所で、路盤跡は完全に消えた。
おそらくこのあたりから旧道に続く徒歩道(階段)が延びていたと思われるが、痕跡はどこにもなかった。
このまま無理やり下っていけば、旧道の路盤に立つことは難しくないものの、それでは意味がない。

やはり、旧豊浜トンネルはこんなところにはなかったのだろうか───
まあ「藁をも掴む」探索であったことは否めず、そんな結末も覚悟していた。
何かないかと辺りを見回すと・・・
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 23 んむう??
なんかやけに暗くないか、あそこ!
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 24 上から見下ろした場所は、明らかに掘割の地形。
やたら暗いあの場所は、まさか坑口が開いているのでは・・・ッ!?
水を得た魚のように、あるいは水を求める地上の魚の様かもしれないが、道なき斜面を突っ切ってその場所に向かって一直線に駆け下りた。
まさか、本当に・・・
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 25 む!!
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 26 む!
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 27
むあ・・・ッ!
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 28 これは・・・!?
地形的には、間違いなく人工的な掘割が続き、その先に壁のような土の斜面が立ち塞がっていた。
この地形を見る限り、埋められた坑口がそこにあるといっていい。
いや、坑口の姿が見えないだけで、私にはそこに坑口があるような気がする。
間違いを恐れずに断言するのならば、これが旧豊浜トンネルであると!
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 29 上の写真に補助線を入れてみた。私には現地でこう見えたのである。
少々スケールが小さく見えるのは、足元や左右からの土砂で埋没していることを考えれば不自然ではない。

坑口上の水平に切れたラインは、まさに坑口ではないか。
坑口横の斜めに切れたラインは、まさに翼壁ではないか。
そしてこの幅員、町史に記載された「幅員6.0メートル」にほぼぴったりだ。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 30 坑口と思われる壁に上って、天辺から掘割の内部を写してみる。

ここに至るまでの旧旧道の路盤が、きわめて自然な力で造成された地形であったのに対し、この直線的な地形は見れば見るほど不自然に人工的である。
ここが坑口だとすると、坑口は北を向いている。
もうひとつの坑口はおそらく現在の豊浜トンネルの南側坑口と一致するものと思われるが、これにもちょっとした疑問がある。後で解説しよう。
国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 31 掘割の底には、不法投棄のゴミがあった。
これもまた、この場所にかつて車が入っていたことを示す重要な証左といえよう。

2-3 坑口はどこにつながっていたか

国道229号 豊浜トンネル旧道 豊浜山津波と隧道群 32 もうひとつ大事なことは、この坑口がどこにつながっていたか、である。
坑口からは下り坂が続き、最終的に見たことのある場所に達していた。
この場所は・・・ここである。
すなわち、4号隧道跡の直前だった。
いろいろと、見えてきたぞ!
正直、坑口であった証拠はない。
掘割の地形も、「偶然」と言われればそれまで。
それでも、私はここを坑口と主張したい。
なぜならそのほうがロマンがあるからだ!!
(もちろん「本当はこっちだよ」というタレこみ大歓迎)

次回は想像される旧豊浜トンネルのルートと、旧旧道の反対側(折戸側)をお伝えする。
[ 10' 8/14 訪問 ] [ 12' 3/2 作成 ]
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